中国/成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地~世界中を虜にする超希少動物の聖地~


【名称】成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地(成都大熊猫繁育研究基地)

【おすすめ度】★★★★☆4

【見れた動物】ジャイアントパンダ、レッサーパンダ

【ポイント】動物界屈指の人気者、ジャイアントパンダの生態研究・保護・繁殖・教育を目的とした、世界最大規模の施設。竹林や芝生に加え、高い木や湖、小川など、野生の生息地に限りなく近い環境が再現されており、200頭以上のジャイアントパンダが暮らしている。かつて日本で飼育されていた個体にも出会うことができる。

【料金】​55CNY≒1,271円

【アクセス】成都市内中心部からタクシーで約20分。

【公式サイト】https://www.panda.org.cn/ 

※2025年12月


2025年のクリスマス。

少し長めの年末年始の休みをいただき、久しぶりの成田空港へやってきました。

行きたい国リストにずっと残っていたスリランカへ向かうため、まずは乗り継ぎ地である中国・成都へと飛び立ちます。

1年ぶりの海外動物旅、そして初めての中国本土への上陸ということもあって、いつも以上に念入りに下調べをしました。

DiDiやAlipayなど、中国ならではのアプリも事前にダウンロード。

スムーズにホテルへ到着し、一息つこうと靴を脱いだ瞬間、左右で違う靴を履いてきてしまったことに気が付きました。

日本だったら恥ずかしいけど、海外ならまあいいかと思い現地購入はしませんでした

人生で初めてのミス。

しかも、よりによって旅の序盤でこんなことをやらかすとは思ってもいませんでした。

「旅路に気を付けろ」という戒めだと思い、翌朝、気を引き締めてジャイアントパンダへ会いにいきました。

ジャイアントパンダ

動物界屈指の人気者、ジャイアントパンダ。

中国の四川省・陝西省・甘粛省の山岳地帯の中、竹林が豊かな寒冷な森林にのみ生息する超希少動物です。

その特徴は白と黒のコントラスト、ずんぐりむっくりな体つき、そして愛くるしい仕草。

日本のみならず世界中に多くのファンを持ち、WWFのロゴにも採用されるなど、誰もが知る存在となっています。

China_Chengdu Research Base of Giant Panda Breeding_panda
日本においてはパンダが社会現象となることも

可愛い文化が根付く日本において、その人気はまさに別格。

新たなパンダが中国から来れば行列ができ、子どもが生まれれば整理券が配られ、そして返還となれば涙の別れが待っています。

残念ながら、2026年1月、日本では54年ぶりに国内でのパンダ飼育が終了してしまいました。

当たり前のようにその姿を見られた時代は、ひとつの節目を迎えたのです。

それでも、「どうしてもパンダに会いたい」という願いを叶えてくれる場所が、本来の生息地である中国にあります。

それが、中国・四川省の成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地です。

成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地

成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地はその名の通り、ジャイアントパンダの生態研究・保護・繁殖・教育を目的とした拠点であり、1987年の設立以来、さまざまな取り組みを重ねながらジャイアントパンダを守り続けてきました。

広大な園内は4つのエリアに分かれており、200頭以上のジャイアントパンダが暮らす、世界最大規模の施設です。

日本とも深い関わりを持っており、和歌山県のアドベンチャーワールドとは、1994年から世界初となるジャイアントパンダ保護共同プロジェクトを実施しており、これまで日本において15頭のパンダの繁殖・育成を成功させました。

そのため、かつて多くの人に愛された彩浜や結浜も、現在はここで暮らしています。

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その堂々とした姿から“社長”の愛称で親しまれた彩浜

中国・四川省には、シャンシャンが暮らす「中国パンダ保護研究センター 雅安碧峰峡基地」をはじめ、いくつかのパンダ基地があり、観光客を受け入れています。 

その中でも、最もアクセスが良いといえるのが、この成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地です。

市内中心部からはタクシーでおよそ20分。

メトロとバスを乗り継いで訪れることも可能です。

チケットは公式サイトからの事前購入がおすすめ。

週末や繁忙期には、当日券が売り切れてしまうことも珍しくないそうです。

China_Chengdu Research Base of Giant Panda Breeding  MAP

ジャイアントパンダにご対面

南口から入場し、さっそく園内へと足を踏み入れます。

パンダの生息地を模した道を歩いていくと、まず辿り着いたのが、Panda Villa Area(熊猫别墅区)と呼ばれるエリアでした。

そして、記念すべき最初のパンダとご対面!

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登っては落ち、登っては落ちるパンダ

寒い季節ということもあってか、想像以上によく動き回っており、活発な様子を見せてくれました。

園内には外国人観光客だけでなく、中国国内からの団体客と思われる人々の姿も多く、場所によっては行列が。

それでも整理券は不要で、かなり近い距離から観察できる場面も多く、その愛くるしさを存分に楽しむことができます。

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中国国内でもパンダは人気者

同じエリアには、元祖パンダであるレッサーパンダの姿もありました。

高い木の上で、すやすやと眠っています。

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レッサーパンダを探せ

日本の動物園では、アスレチックのような飼育環境で暮らすことが多く、地上近くにいる印象を持つ方もいるかもしれません。

しかし、レッサーパンダは本来、樹上性の動物です。

ここでは、そんな本来の生態を反映した環境が見事に再現されていました。

パンダ、パンダ、パンダ

さらに園内の奥へと進みます。

ベンチやゴミ箱などもパンダモチーフであり、歩くだけでも楽しいのですが、広大かつアップダウンもあるので、疲れます。

有料ですが巡回バスや電動カードもあるので、体力に自身が無い方はこちらの利用もおすすめです。

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隠れパンダを探すのも楽しい

Panda Villa Area(熊猫别墅区)とPanda Forest Area(熊猫密林区)の間にあるのは、Moon Giant Panda Nursery House(大熊猫月亮产房)

ここでは子どものパンダを中心に飼育されています。

タイミングがあえば、まだピンク色の生まれたばかりのパンダも観察できるようです。

子どもとはいえ、パンダはクマの仲間。

よく見ると口は大きく、爪も鋭いため、野生下でばったり出会うのは、遠慮したいところです。

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よく見るとやせぢお

Panda Forest Area(熊猫密林区)は人もまばらで、飼育場の数も多く、ゆったりとパンダを観察することができました。

竹林や芝生に加え、高い木や湖、小川もあり、野生の生息地に限りなく近い環境が再現されています。

じゃれ合い、追いかけっこをする子どもパンダの姿、そして気持ちよく寝ている親パンダを眺めていると、あっという間に時間だけが過ぎていきます。

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これほどまでに活動的なパンダを見たのは、今回が初めてでした

いつもパンダを見るたびに、「なぜここまで大人気なのだろう」と考えます。

白と黒のもふもふ感ならインドリ、ずんぐりむっくりな体型ならウォンバット、愛くるしい動きならナマケモノ

それぞれに魅力的な動物は数多くいますが、パンダは人間が動物に対して「可愛い」と感じる要素を、すべて兼ね備えているからだと思います。

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成都大熊猫博物館

南口のすぐそばには、成都大熊猫博物館という、その名の通りパンダに特化した情報展示施設があります。

入館は別料金になりますが、個人的にはかなりおすすめです。

館内では、ジャイアントパンダの生態や行動が、模型や映像、クイズ形式などを通して分かりやすく紹介されており、あわせて、パンダが発見されてから現在に至るまでの歴史も丁寧に展示されています。

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ダヴィッドの物語コーナー

パジャイアントパンダの存在が初めて公に確認されたのは、1869年のこと。

フランス人宣教師アルマン・ダヴィッドが、四川省の山岳地帯の村で、白と黒の不思議な毛皮が吊るされているのを目にしたのが始まりでした。

その後、地元の猟師に依頼して毛皮や骨を収集し、パリの国立自然史博物館へ送付。

これをきっかけに、山奥でひっそりと暮らしていたジャイアントパンダは、世界中に知られる存在となりました。

しかし、その希少性ゆえに毛皮目的の狩猟が増え、「見たい」という人間の欲求による乱獲も進みました。

さらに、近代化に伴う生息地の破壊や、単独行動を好む性格によるそもそもの繁殖の難しさなど、さまざまな要因が重なり、ジャイアントパンダの数は減少していきます。

この博物館では、そうした背景を踏まえた保護活動の始まりや、現在の取り組みについても紹介されています。

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調査研究隊の所持品

ーーー

野生下に暮らすジャイアントパンダの数は、現在およそ1,800頭。

成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地や世界中の研究者の活動の成果により、2016年にはレッドリスト上の分類がEN(絶滅危惧)からVU(危急)へと引き下げられました。

それでもなお、絶滅のリスクがなくなったわけではありません。

可愛いから好き、という気持ちだけで見て終わるのではなく、せっかく好きになったのであれば、その動物が置かれている現状や生態にも、ぜひ目を向けてみてください。

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中国の山奥にもいつか行ってみたい
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