ベトナム/カッティエン国立公園~ナイトサファリとクロコダイルが棲む湿地へ~


【名称】カッティエン国立公園(Cat Tien National Park)

【おすすめ度】★★★★★5

【見れた動物】ガウル、ハイアシドゥクラングール、クロコダイル、サンバーなど。

【ポイント】世界的にも貴重な自然が残るベトナム南部の生態系豊かな国立公園。ラムサール条約に登録された湿地へのサイクリング、ナイトサファリ、博物館&保護施設ツアーなどアクティビティが豊富。

【料金】150,000VND≒919円~※アクティビティによる

【アクセス】ホーチミン(Ho Chi Minh)郊外のNga Tu Ga Bus Stationからローカルバスで約4時間。

※2023年6月


アジア最古の動物園であるサイゴン動植物園訪問の翌日、ベトナム南部のカッティエン国立公園へ。

ナイトサファリやサイクリングを通し、ベトナムならではの動物にたくさん会うことができました!

カッティエン国立公園のアーチ
カッティエン国立公園

カッティエン国立公園とは

ホーチミンの北東に広がる広大なカッティエン国立公園。

ベトナム国内有数の貴重な湿地帯と熱帯雨林が残っておるほか、世界的にも重要な場所としてWWFやユネスコの活動地にも指定されています。

国立公園で動物観察をする場合、ある程度パッケージになっていたり、ガイドの同伴がマストの場合が多いですが、カッティエン国立公園は違いました。

国立公園内にヘッドオフィスがあり、そこで散策方法やアクティビティを選び料金を支払うことで、自身のスケジュールや体力にあったものを組み合わせることができます。

僕は①博物館&保護施設ツアー②ナイトサファリ③クロコダイルレイクの3つの体験をしました。

カッティエン国立公園へのアクセス

ホーチミンの中心地に宿泊していた僕は、まずバイクタクシーでホーチミン最大のミエンドンバスターミナルへ。

事前に調べたところ、このバスターミナルから直通バスがでているとのことでしたが、実際にはバスはありませんでした。

インフォメーションセンターのスタッフに一枚の紙を渡され、そこには

「このターミナルからカッティエン国立公園行きのバスはなくなりました。Nga Tu Ga Bus Stationから出ています」

と書いてありました。

英語だったので、たまには僕のような人が尋ねるのでしょう。

Nga Tu Ga Bus Stationを調べていると更に郊外にあったため、バイクタクシーを再度手配し向かいました。


到着後、英語表記もなにもなく困った僕はとりあえず近くのチケットカウンターに。

Cat Tien National Parkの名前を伝えると「こっちに来い!」と言われ、既にバスステーションに止まっていたローカルバスを案内されました。

国立公園に行くのである程度しっかりしたバスで、時刻表もあるのかなと思っていましたがそうではありませんでした。

料金は100,000VND≒613円。

料金表はなく言い値でありましたが、事前情報通りかつ周りも同じような金額を払っていたため、正規の金額かと思います。

人数も集まっていなかったため、いつ出発するんだろうなと思っていたところ、バスはすぐに出発!

ラッキーでした。

このローカルバス、乗せるのは人だけではありません。

宅急便のような役割を果たしており、バスのスタッフは電話片手にどこでピックするorどこで降ろすかの荷捌き、車内の荷物整理、時々乗降する人のケアなど、とても真摯に働いていました!

カッティエン国立公園までのバス
往復ともにXe Bêというバスでした

出発から4時間程でカッティエン国立公園に到着!

バスターミナルはありませんが、公園入口には目立つアーチがありそこにいくつかの商店が集まっていました。

帰りもこのアーチの場所から8時から15時にかけて1時間に1本ホーチミンへのバスがでています。

なのでホーチミンからカッティエン国立公園までも1時間に1本あるのではないかと思いました。

カッティエン国立公園の入り口
チケット売り場はアーチの根本にあります

アーチから実際の国立公園までは小型ボートで1分(往復60,000VND≒367円)

ちょっとしたジャングルクルーズを体験できます。

アーチ周辺と国立公園ヘッドオフィスの周りにはいくつかのホテルやロッジがあり、

川を望めるバルコニー付きの部屋など、予算に合わせて宿泊先を選ぶことができます。

カッティエン国立公園のロッジ
アーチから徒歩2分のGreen Bamboo Lodge Resortに泊まりました

博物館&保護施設ツアー

午後一にヘッドオフィスに到着。

ナイトサファリは夜、クロコダイルレイクへのサイクリングは往復5時間かかるということで、まずは15時からの博物館&保護施設ツアーに申し込みました。

料金は170,000VND≒1,040円。

時間通りにガイドが来て、まずは鍵のかかった博物館へ。

カッティエン国立公園に棲む動物の剥製や骨、標本などがずらりと展示されています!

カッティエン国立公園の博物館1
貴重な展示物ばかり

絶滅前最後の1頭であったインドシナサイ、アジアゾウ、野生の牛ガウルがカッティエン国立公園の三大大型動物とのこと。

世界で一番密猟されるセンザンコウ(パンゴリン)や高級コーヒーを生み出すジャコウネコなど、超貴重なコレクションがそろっており、驚きの連続でした。

カッティエン国立公園の博物館2
パンゴリンの子どもの剥製

博物館の後は、国立公園内にある保護区へ。

ペットとして飼われていたジャコウネコやサル類、ブラックマーケットにいた爬虫類などを保護し、野生に返す取り組みを行っています。

カッティエン国立公園の保護施設
ギボンやヤマアラシ、サイチョウなどがいました

終了後、ナイトサファリまで少し時間があったのでヘッドオフィス周辺を散策。

Giant Tung Treeという巨木があるトレイルもこの国立公園の名物です。

ナイトサファリ

川辺のレストランで小休憩し、18時過ぎにヘッドオフィスにてナイトサファリの受付をしました。

午後一にヘッドオフィスに訪問した際に予約をしようとしたのですが不可でした。

ですが、他の観光客はすでに申し込み済だったようでしたので、おそらくツアー会社経由or宿泊先経由ですと予約ができるようです。

ナイトサファリ中のガイドは全てベトナム語になるということで、ヘッドオフィスで注意事項の説明を聞き、

19時になると外に呼び出され、荷台が改造されたトラックに乗車。

夕日が沈む森へと出発しました!

一番最初に出会えたのは、野生のガウル!!!

カッティエン国立公園のガウル
20頭以上のガウルの群れ

日本名はインドヤギュウという、僕がこの国立公園で一番見たかった野生動物のひとつです。

ウシ科の中では最大級のガウル。黒光りする身体と立派な角が美しい。

博物館ツアーやサファリの事前説明では、なかなか会える動物ではないと聞いていたのですが、いの一番に出てきてくれました。

カッティエン国立公園のサンバー
サンバーの群れ

サンバーと呼ばれるシカも発見!

水鹿(すいろく)との異名通り、湿地帯を好み、泥遊び好きなシカです。

ほかにもジャコウネコやフクロウ、キョンを観察することができ、大満足のナイトサファリでした!

クロコダイルレイクへのサイクリング&ハイキング

翌朝朝7時。

ヘッドオフィス近くのレンタルバイク屋で自転車を借りた僕は、クロコダイルレイクへのサイクリング&ハイキングをスタート。

ガイドは不要ですが、クロコダイルレイク散策は150,000VND≒917円かかるのでヘッドオフィスで支払うのもお忘れなく。

僕はあとあとに気が付き、クロコダイルレイクにいたスタッフに支払いました。

レイクまではサイクリングで10km、熱帯雨林の中を5kmの道のりです。

思った以上にしっかりと舗装された道でしたので、気持ちの良いサイクリングでした。

博物館ツアーで聞いた通り、なるほど蝶が多い。

3-5月がバタフライシーズンらしく、数万頭の蝶が舞う光景を見ることができるそうです。

カッティエン国立公園のサイクリング
清々しいサイクリングでした

サイクリングの後はハイキング。

緑と土のにおい。

虫や鳥、サル、葉の揺れなどによる気持ちの良い音。

手つかずの自然の中では感覚が研ぎ澄まされます。

カッティエン国立公園の毛虫
モフモフな毛虫

半分ほど進んだところで、ガサガサっという音を聞きました。

音の鳴った方向に注目すると、何かが動くのを発見。

出会えましたハイアシドゥクラングール!

ハイアシドゥクラングール

カッティエン国立公園にはるばる来たかいがありました。

耳を澄ませて歩く→ガザガサ→何かが動くのを確認→発見 という野生動物を探す楽しみ&見つけられたときの高揚感を約3年ぶりに味わうことができ感無量です。

カッティエン国立公園のハイアシドゥクラングール1
双眼鏡は必須アイテム

目的地であったクロコダイルレイクはというと、素敵な景色が広がっていましたが、双眼鏡でやっと捉えることのできるクロコダイルが2匹。

カッティエン国立公園のクロコダイルレイク
ラムサール条約登録地

残念でしたが、道中にハイアシドゥクラングールや黒いカタツムリ、もふもふの毛虫など変わった動物にたくさん会えたので充分です。

まとめ

期待以上に多種多様な動物に出会えたカッティエン国立公園。

体力や予算に合わせてアクティビティを選べるのも良かった点です。

まだまだ知られざる国立公園。

ホーチミン旅行者だけでなく現地在住者の方もぜひ訪れてみてください!

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