チュニジア/サハラ動物園~砂漠の町トズールに集う危険動物~


【名称】サハラ動物園(Zoo of Sahara)

【おすすめ度】★★★☆☆3

【見れた動物】ヒトコブラクダ、ジャッカル、シマハイエナ、フェネック、サハラツノクサリヘビ、ブラックマンバなど。

【ポイント】異国情緒漂う園内には砂漠で暮らす動物中心に展示されている。洞穴や屋根など暑さ対策もある。スタッフがサソリやトカゲなど毒のある動物を小屋から出してくれる。

【料金】5TND≒255円

【アクセス】トズール中心部からタクシーで10分。

【公式サイト】なし

※2024年5月


9園1施設を巡ったヨーロッパ周遊の後、5年ぶり5度目のアフリカ大陸へ。

治安の関係でエチオピア行きを諦めたため、代わりにどこかを組み込もうと考えてました。

以前行ったところよりは新しい国に行きたいし、ガボンのように事前にVisaが必要なところはさらに時間もお金もかかるし、どうしようかと思っていた際、とある国が思い浮かびました。

それが、北アフリカの国チュニジア。

コロナによる入国制限緩和後、観光目的の短期滞在の場合、日本人はVisa不要となっていたのを思い出しました。

またチュニジアにはスターウォーズシリーズの撮影地もあり、幼い頃取りつかれたようにエピソードⅠのポッドレースシーンを見ていた僕はいつか行ってみたいなと思っていた国でした。

ヨーロッパから近いのも魅力的です。

早速チケットを取り、アフリカ通算ヶ国目のチュニジアに到着。

チュニジアの道
ラクダ注意の看板

首都チュニスや青い街シディブサイドは一旦飛ばし、真っ先にサハラ砂漠の玄関口となるトズールへやってきました。

トズール近郊のオングジュメルにスターウォーズシリーズの撮影地があるためです。

クアッドカーでサハラ砂漠を疾走し、スターウォーズのセットを見た時は感動しました

興奮冷めやらぬままやってきたのが、トズールにあるサハラ動物園です。

チュニジアのトズールにあるサハラ動物園
チュニジアのトズールにあるサハラ動物園

サハラ動物園とは

トズールの南部、ヤシの木に囲まれたエリアにあるサハラ動物園。

おじいちゃんスタッフ曰く開園は1933年とのことで、約90年の歴史ある動物園です。

その名の通り、砂漠で暮らす動物が中心に飼育されています。

チュニジアのトズールにあるサハラ動物園のラクダ
砂漠といえばヒトコブラクダ

トズール中心部からはタクシーで10分ほどです。

料金は確か2.8TDN≒142円でした。

チュニジアはメータータクシーがとても安いですし、人がとても良い国です。

今旅で10回以上タクシーに乗りましたが一回も騙されませんでした。

歩いて行けない距離ではないですが、とても暑いためタクシーをおすすめします。

園内の様子

受付という受付はなく、座っていたおじいちゃんスタッフにお金を渡すとチケットをくれました。

サハラ動物園は植物園と合体しており、併せて訪問することができます。

デザートローズという砂漠の鉱石がデコレーションされた門をくぐると動物園エリアになります。

異国情緒漂うサハラ動物園内

園内はまさに砂漠の中の動物園。

足元は砂であり、飼育舎はレンガが詰まれ檻や柵が付けられたシンプルなものです。

ある意味想像通りの園内で、ヨーロッパの動物園とまったく違う雰囲気にワクワクします。

イスラム文化らしい模様が施された鳥かごもありました。

チュニジアのトズールにあるサハラ動物園の鳥かご
中には小鳥がいました

サハラ動物園には砂漠といえばのヒトコブラクダ、フェネック、シマハイエナなど、20種類以上の動物が暮らしています。

チュニジア国内では絶滅宣言されているライオンもいました。

チュニジアのトズールにあるサハラ動物園のライオン
やせ細ってはなく元気な様子でした

狭いと感じる飼育舎はありましたが、思ったよりも整備されていました。

また、セネガルのダカール動物園のように、飼育舎内は何も工夫がなく動物もやせ細っているのかなと想像していましたが、そんなこともなかったです。

洞穴や屋根など暑さ対策が随所でされていました。

チュニジアのトズールにあるサハラ動物園のシマハイエナ
洞穴があるシマハイエナの飼育舎

台北市立動物園のように大きな水場があればさらにいいのですが、この地では水を得るのには一苦労。

今後整備されることはないんだろうなと思いました。

チュニジアのトズールにあるサハラ動物園のフェネック
日差しや人目を避けられる穴があるフェネック飼育舎
taipeizoo_bongo3

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砂漠の危険動物

園内をゆっくりと回っていると、受付をしてくれたおじいちゃんスタッフに呼ばれました。

ここで待ってろというジェスチャーをし、小屋に入るとタバコの箱を取り出してきました。

チュニジアには喫煙者が多く、どこかしこでもタバコを吸っています。

そのため、同じ北アフリカにあるエジプトのギザ動物園のスタッフ同様に、動物の前で吸いながらエサやりするのかなとガッカリしました。

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とその瞬間、箱を開け中から取り出したのはタバコではなくサソリ。

予想外過ぎて本当に驚きました。

しかもおそらくサハラ・イエロー・スコーピオン。

日本では輸入、飼育、販売、移動禁止されている猛毒のサソリです。

チュニジアのトズールにあるサハラ動物園のサソリ
猛毒のサハラ・イエロー・スコーピオン

僕が驚いていることに気を良くしたのか、次々と砂漠の危険動物を小屋から取り出してくれました。

2本の角が特徴的なサハラツノクサリヘビにサバクオオトカゲ、最後に登場したのは何とブラックマンバ。

(間違っていたらすみません。見た目もそうだし、動きも蛇とは思えぬ速さだったので、おそらくブラックマンバです。)

チュニジアのトズールにあるサハラ動物園の危険動物
アフリカの危険動物大集合

毒のある動物ばかり引っ張りだしてくれました。

ガラスケース越しでしか見たことのない、危険動物を間近で見ることができるとても貴重な体験でした。

おじいちゃんスタッフは素手でも扱っており、触ってもいいよと言われましたが、万が一を考え丁重にお断りしました。


独特の雰囲気と楽しさを提供してくれたサハラ動物園。

思った以上に整っていた点も良かったです。

ただし、水場の整備など、砂漠という過酷な環境下ではこれ以上の整備は難しいと感じました。

また、僕が訪れた休日でさえ観光客も地元民もほとんど見かけなかったため、収益もすずめの涙かと。

どういう経緯でここに動物園ができたのかは不明(おじいちゃんスタッフに聞いてもわからなかった)ですが、国外にいる動物ならまだしも、国内にいる動物をわざわざ無理して飼育展示する必要はないと思いました。

首都チュニスにあるベルベデール動物園の一か所にまとめていいのではないでしょうか。

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