【名称】ベルリン動物園(Zoo Berlin)
【おすすめ度】★★★★☆4
【見れた動物】ボノボ、バビルサ、ジェレヌク、スプリングボック、アンコーレ・ワトゥシ、ボノボ、カバなど。
【ポイント】世界一動物の種類を飼育しているドイツ最古の動物園。その数約1,200種。特に鳥類が豊富。ボノボやバビルサといった珍獣も多数。カバ舎やサイ舎などの建築も面白い。
【料金】37€≒6,278円※水族館とのセット券
【アクセス】U2またはU9号線Zoologischer Garten駅から徒歩5分。
【公式サイト】https://www.zoo-berlin.de/
※2024年5月
プラハ動物園を訪問し、数年ぶりのチェコを満喫した後、再びドイツへ入国。
首都ベルリンにやってきました。
ミュンヘンよりも都会で栄えていますが、静かで過ごしやすい都市でした。
ベルリンの壁やポツダム広場など主要観光スポットへ行く前に、今旅でどうしても訪問したかった動物園のうちのひとつ、ベルリン動物園へ行ってきました。
ベルリン動物園とは
ドイツ国内最古、そして世界の最古の動物園のひとつでもあるベルリン動物園のオープンは何と1844年。
日本がまだ鎖国中だった時代です。
古代エジプトや中世ヨーロッパの王族への貢ぎ物、戦利品として始まった動物園の歴史や、第二次世界大戦やドイツの東西分断を乗り越えた歴史がアンテロープ舎に展示されていました。
そんなベルリン動物園ですが動物園好きの中では結構有名な園かと思います。
それは世界で一番の動物の種類を飼育しているからです。
日本一は東山動植物園の約450種、先日訪れたプラハ動物園は650種以上ですが、
ベルリン動物園はなんと約1,200種!
1日では足りないかもとも思い、オープンとともに入園しました。
地下鉄駅が目の前なのでアクセスはとても簡単です。
園内の様子
動物の向こう側に建物が見える典型的な都市型動物園。
ですので雰囲気は上野動物園や天王寺動物園といった日本の都市型動物園に似ていました。
大部分に無柵放養式展示(ハーゲンベック方式)が取り入れられていました。
種数が多いので、飼育場が狭かったり、通路が狭いかなと想像していましたが、そんなこともなかったです。
飼育種数が圧倒的に多いのは水族館が併設していること、そして鳥類が豊富だからです。
肌感覚ですが、鳥類の数は世界の動物園の中でもトップクラスかと思います。
世界5大陸の鳥が集まるワールドオブバートにはカラフル、お洒落、かっこいい、変、いろいろな感嘆詞が似合う多種多様な鳥が暮らしていました。
猛禽類やペリカン、走る鳥類は外の飼育場にいます。
鳥好きであったら、1日、2日でも足りないと思います。
パーフェストなカバの展示
150年以上の長い歴史がありますが、エリアごとに次々とリニューアルをしている園あり、新しい飼育舎はとても綺麗で動物ファーストにしつつも、人が見やすいような施設となっていました。
生息地であるインドの塔を模したライノパゴダ。
屋内はサイとの距離がかなり近く、豪快にプール飛び込んだときは、水がかかってきそうでした。
ネコ科の帝国ことエンパイアオブキャットは外も中もとてもスタイリッシュ。
ライオンやトラといった大型の動物からスナネコやホソスジマングースといった珍しい種まで、たくさんの食肉目がいました。
特に驚いたのがカバとコビトカバが飼育されているヒッポベイ!
太陽光かふんだんに入る屋根を持つドーム型の室内飼育場。
深さも奥行きもあるとても大きなプールがあり、カバが水の中で歩く姿を目の前で観察することができます。
そしてなんと、このプールが屋外飼育場と繋がる道となっています。
ハーゲンベック式の屋外はなんとニアラとの混合飼育!
両種が勢ぞろいしてもまったく問題がないくらいの広さもあります。
水の中を自由に行き来させるというアイデアを思いついたこと、そしてそれを実現させたことがすごい。
建築的にも非常に魅力的で、カバじゃなくても他の動物、むしろ人間が泳いでも面白いと思います。
画期的な設計でした。
今後、カバ舎でこれを超える感動を得ることはないと思います。
尚、コビトカバの方は水中で繋がってはいないようでしたが、こちらもカバと同様に植生豊かで広々とした飼育場でした。
ボノボにバビルサにジェレヌクに
鳥類が多いとはいえ、さすがは飼育種数世界一の動物園。
ゴリラ、チンパンジー、オランウータン、そしてボノボと大型類人猿全種コンプリートされていました。
動物園で会うことすらも超貴重なボノボ。
以前、ボノボに関する仕事のお手伝いをしたことがあったので、念願の初対面でした。
アフリカのコンゴ民主共和国の深い密林だけに生息する、平和を好む類人猿です。
チンパンジーよりも優しい顔をしているな、手足が長いな、など自分なりの観察を楽しみました。
お次は珍獣オブ珍獣バビルサ。
インドネシアのスラウェシ島周辺のみに住むイノシシ科の動物。
オスには4本の立派な牙が生えています。
そして自分自身の牙が伸びすぎて皮膚を貫き、そのまま絶命してしまうこともあるという、なんとも奇妙な動物です。
死を見つめる動物とも言われています。
オスばかりフューチャーされるので知らなかったのですが、メスはオスと肌質がまったく違いました。
自分自身の目で見て、あらたな発見ができてとても嬉しい。
メスにとっては牙の長いオスが魅力的だそうです。
他にも身体が著しく細長い珍獣ジェレヌクや危険を感じた際にとる行動からその名がついたスプリングボック、巨大な角をもつアンコーレ・ワトゥシなど、日本はもちろん他の海外動物園でもあまり見れない種がいました。
動物園マニア、鳥マニアにとってはまさに宝の山であるベルリン動物園。
マニアではない方も、ヨーロッパらしい歴史や建築美がある園ですので、ベルリンを訪れる際には、ぜひ足を運んでみてください。