【名称】アンボセリ国立公園(Amboseli National Park)
【おすすめ度】★★★★☆4
【見れた動物】サバンナゾウ、キリン、ヌー、シマウマ、バブーンなど。
【ポイント】アフリカ最高峰であるキリマンジャロ山の北麓に広がる国立公園。ケニアで特に人気のあるサファリスポットのひとつであり、絶景とサバンナゾウの生息数が多いことで知られている。
【料金】330$≒52,470円※ナイロビ発の2泊3日ツアー(ガイド、食事、宿泊、車、入場料など込)
【アクセス】首都ナイロビから約4時間半。
【公式サイト】https://www.kws.go.ke/amboseli-national-park
※2024年7月
採石場跡にできた動物園バンブリ・ハラー・パークを後にし、再びサファリトレインに乗車。
復路もサバンナ側の座席を引き当てることができ、動物観察に浸っているとあっという間にナイロビに到着しました。
数日間はのんびりと過ごし、いよいよ今回のケニア旅最大の目的地に向かいます。
いざ、アンボセリ国立公園へ!
アンボセリ国立公園とは
マサイマラ国立保護区やナクル湖国立公園と並ぶ、ケニア三大国立公園であるアンボセリ国立公園。
アフリカ最高峰であるキリマンジャロ(5,895 m)の北麓に位置しており、雄大な山の風景とそこに生きる野生動物たちの姿を同時に楽しめることで知られています。
その風景はヘミングウェイをはじめ多くの人々に愛されており、他のサファリスポットでは味わえないこの魅力を求めて世界中から観光客が訪れる人気の高い国立公園です。
首都ナイロビから車で約4時間半と比較的アクセスしやすい点も高評価を受けている理由のひとつです。
サファリの予約方法
街中にいる人に交渉したり、何店舗か周り情報を集めるなど、かつては現地での直接のやりとりが一般的でした。
ですが、今はネットでの事前予約が主流です。
「国名 サファリ」で検索するとたくさんのツアー会社情報がヒットしますし、VeltraやViatorといった大手のツアー販売代理店にも数多くの取り扱いがあります。
僕のおすすめはSafari Bookings!
その名の通りサファリに特化したサイトであり、ケニアだけでなくアフリカ全体を網羅しています。
サイトの使い方はとても簡単。
目的地や日数、料金幅など、自身の希望にそった条件をいれるだけで、条件に沿ったサファリツアーの一覧が表示されます。
スポット情報だけでなく宿泊先や車といった細かな情報が入手できますし、評価コメントを確認することもできるので、とても便利です。
ただしSafari Bookingsは予約サイトではなく比較サイト。
予約を完結することはできず、申し込みたいツアーを見つけた際にはSafari Bookings経由でそのツアー会社にコンタクトをし、追って実際の日程に沿った見積や内容が送られてくる形となります。
今回はSafari Bookingsより4社に見積を依頼、その中でレスが早く対応が良かった会社に決めました。
見積額は350ドルでしたが、330ドルにしてくれるなら即決すると連絡したところ、すぐに承諾してもらえたのも大きかったです。
ワンストップで予約完了とはならないため、やりとりの面倒くささは発生しますが、
馴染みのないサファリツアーを比較検討できる点、評価が見れる点、そして交渉が可能な点が魅力的だと感じています。
Day1 ナイロビ出発
出発は12時半~1時の間という連絡があったので、午前中はケニア国立博物館を見学してきました。
ホテルに戻り、準備をしていると時間通りにスタッフが迎えにきました。
これから楽しいサファリが始まると胸を躍らせながら駐車場に向かうと、なんとそこに止まっていたのは乗用車。
サファリカーではなかったため驚いていると、正規のピックアップポイントまでこの車で行くとのことでした。
その後、ピックアップポイントで約2時間もサファリカーを待つことになりました。
7月末はバケーションシーズンの始まり、そしてマサイマラ国立保護区のベストシーズンであるヌーの大移動が始まる時期です。
ツアー会社は大繫忙期を迎え、自前のサファリカーが足りなくなることもあります。
その際は、同じ行先であった場合は他のツアー会社のお客を乗せたり、長期ツアーの一部に短期ツアーのお客を乗せたりと、様々な工夫で大繁忙期を乗り越えていました。
この日僕が乗るサファリカーはマサイマラからナイロビに向かっている途中で渋滞に巻き込まれ、当初の予定を大幅に遅れることとなってしまいました。
2泊3日で330ドルのアンボセリ国立公園のツアーはおそらく最安値クラスにあたります。
なので、このような状況もしょうがないです!
もちろんお金を積めばホテルから直接国立公園へ向かうツアーもありますし、専用車にすることも可能です。
どうしても気になる方は事前に聞いてみましょう。
ナイロビからアンボセリ国立公園は下り方向になるため、サファリカーに乗車してからは順調に進むことができました。
高速、舗装道路、オフロードと走り、宿泊地のNyati Safari Campに着いたのは夜7時半頃。
本来であれば夕方にサファリがあったのですが、夕食を食べ寝るだけとなってしまいました。
部屋はというと格安ツアーのためミリタリーテントを予想していたのですが、壁も天井もある、バス・トイレ付のコンパクトな部屋でした。
ベットも広くゆっくりと休むことができたので良かったです。
当日の空き具合によって変わると思います。
Day2 ゾウの楽園
翌朝6時。
アンボセリ国立公園ゲームドライブの前にウォーキングサファリに参加しました。
Nyati Safari Campが独自に開催しているものであり、ツアーとは別料金(10ドル)がかかりました。
早朝のウォーキングサファリの経験はなかったのですし、せっかくなので行ってきました。
Nyati Safari Campは住民が暮らしているエリアにあるため、通勤する人や学校へ向かう子供たちを横目にサバンナへと向かいます。
僕にとってはまだ眠い時間帯ですが、動物にとっては活動的になる時間帯。
早朝らしい澄んだ空気の中、ゾウやイボイノシシ、バブーン、シマウマ、ヌー、カンムリツルらを観察することができました。
アンボセリ国立公園外ではあるので、心配でしたが、思ったよりもたくさんの数、種を見つけられました。
そこに暮らす人々と野生動物がすれ違うこともあり、お互いに干渉せずに共存している光景は、何度見ても不思議です。
1時間ほどでウォーキングサファリは終了しました。
朝食を食べ、屋根がオープンとなったサファリカーに乗り込み準備万端。
いよいよアンボセリ国立公園ゲームドライブが始まりました。
風を切り粉塵をあげ広大なサバンナへと走ります。
すると早速、サバンナゾウの群れが目の前に!
地上最大の動物はこの国立公園でも威風堂々と暮らしており、その姿は大自然の中でも一際目を引きます。
そしてこの出会いをきっかけに、アンボセリ国立公園の真髄を実感することになりました。
アンボセリ国立公園はゾウが多いことでも知られています。
実際に、行く先々でゾウの群れに出くわすことができました。
サファリトレインで通ったツァボ国立公園の赤土とは違い、アンボセリ国立公園は火山灰に由来する土で構成されています。
そのため、体が白っぽくなっている個体も数多くいました。
また、立派なタスク(牙)を持つゾウに何頭も出会うことができ、その野生らしい姿に心打たれました。
密猟の被害にあわないことを祈っています。
お昼はランチボックスを食べ、夕方まで国立公園内のゲームドライブを満喫。
宿泊先に戻る途中、こちらも別料金(10$)ですがマサイビレッジにも訪問できました。
大量のゾウをはじめ、キリンやシマウマ、バッファローなど、様々な野生動物に出会えたことには大満足です。
ただ天気が悪く、肝心なキリマンジャロはシルエットすら拝むことができなかったのが残念でした。
Day3 幻のキリマンジャロ
ツアー最終日は早朝に国立公園内へ。
この日も天気はすっきりしてません。
一瞬だけ、山の形が浮き出たのですが、すぐに雲の中へと消えてしまいました。
ウォーキングサファリ中にマサイに聞いたところ、キリマンジャロをくっきり見たい場合は12月~2月の小乾季がおすすめとのこと。
山頂に雪が積もる季節でもあり、とても綺麗だそうです。
残念ながらアンボセリ国立公園ならではの絶景は見れずでしたが、3日目も多種多様な野生動物に出会うことができました。
悪い意味でサファリ慣れをしてしまうと、いくら動物好きといってもシマウマやヌーへの興味は薄れてしまいます。
他の人がアフリカらしい動物を楽しんでいる間、僕はよく反対側を見ています。
珍しい動物がいないか、ひっそりと身を隠している動物がいないかを、自前の双眼鏡を使い探しています。
注意深くサバンナを見渡すとリードバックを発見しました!
中型であり単独でいることが多く、茂みを好むため、なかなか見つけにくい動物です。
他のアンテロープとは異なる、前方に反り返った短い角が見えたとき、名前をど忘れしていたほど久しぶりの出会いでした。
アンテロープはハマると面白いのですが(動物好きならわかってくれるはずです)、混載サファリでそのような方との出会いは少なく、こちらが止まってと言わないとスルーされてしまう場合もあります。
野生のリードバックを見かけ、立ち止まって写真を撮れたのは本当にラッキーでした。
キリマンジャロ運の悪さの代わりがこれだったようです!
アンボセリ国立公園を一望できる丘に登りランチボックスの昼食を食べ、2泊3日のアンボセリ国立公園ツアーは終了。
1時過ぎに公園を出発し、一度お土産物屋で休憩し、ナイロビには夜6時前に到着しました。
公園をでるギリギリ、最後の最後までゾウとの出会いに恵まれ、のべ50頭以上のゾウに出会うことができました。
ゾウに関しては、日によっては世界一のゾウの生息密度を誇るチョベ国立公園に匹敵するほど見れるのではないかと感じました。
大型ネコ科は観察できなかったものの一通りの動物は見れましたし、頑張れば日帰りでも行けるほどの距離にあるため、人気の高い理由もうなずけます。
ですが、やはりキリマンジャロの姿を見られなかったのは心残りです。
散々野生動物を見てきてしまったが故、キリマンジャロの絶景にとてつもなく大きな期待を抱いてしまっていたので、とてもショックを受けてしまいました。
こればかりは季節や運に左右されるので仕方がないことです。
また機会があればリベンジします。