【前編】マダガスカル/ミチンジュ公園~小さなカメレオンを探すナイトツアー~


マダガスカルのヒメカメレオン


【名称】ミチンジュ公園(Parc Mitsinjo)

【おすすめ度】★★★★★5

【見れた動物】ヒメカメレオン、ツノ系カメレオン、パンサーカメレオン、夜行性の原猿類など。

【ポイント】世界最小種のヒメカメレオンやツノ系カメレオンなど個性豊かなカメレオンを探すナイトツアー。アンダシベ地域でナイトツアーができる唯一の公園。夜行性の原猿類(レミュール)や小動物にも出会える。

【料金】20,000Ar≒584円(ガイド付)

【アクセス】首都アンタナナリボ(Antananarivo)のGare routière de l’estターミナルからモロマンガ(Moramanga)までタクシーブルースで3時間、アンダシベ(Andasibe)行きバスに乗り換え1時間。

【公式サイト】https://associationmitsinjo.wordpress.com/

※2019年9月


変幻自在の身体と長い舌、ゆっくりと歩く姿が魅力的なカメレオン。

世界には120種以上のカメレオンがいると言われており、なんとその半数はマダガスカルに生息しています。

固有種もたくさん暮らしており、現在でも新種が発見される場所がマダガスカルです。

そのため、愛好家の中では「カメレオンの聖地」と呼ばれることも。

マダガスカル東部の森にはとても小さいカメレオンが生息しているという話を聞き、

アンダシベ地域にあるミチンジュ公園行ってきました。

マダガスカルミチンジュ公園
ミチンジュ公園

アンダシベマンタディア国立公園の南に広がるミチンジュ公園


マダガスカルの首都アンタナナリボの東80km程にあるミチンジュ公園。

動物観察のための観光客増加に伴い、ガイドの仕事に興味を持った地元の方が立ち上げた団体が管理している公園です。

観光客向けのツアーだけではなく、環境保全や研究、教育に取り組んでいます。

アンダシベ・マンタディア国立公園の南にあるこの深い森には、

カメレオン、この地域のみで暮らすインドリを始めとした原猿類、

爬虫類、両生類など多種多様な固有種が生息しています。

アンダシベマンタディア国立公園、ペリネ特別保護区、V.O.I.M.M.Aと

ミチンジュ公園付近には他にも観光客が踏み入れる事のできる森がありますが、

ナイトツアーができるのはミチンジュ公園のみとなっています。

ミチンジュ公園へのアクセスとナイトツアーの予約

アンダシベ方面に行くために、まずはGare routière de l’estというタクシーターミナルから

モロマンガという街までのタクシーブルース(ミニバス)に乗りました。


マダガスカルのタクシーブルース(ミニバス)内には料金表があります。

アフリカでは非常に珍しいことで、

余計な交渉時間が必要なくやぼったくりされることがないのでとても助かります。

長野県をドライブしているような田園風景の中を3時間程走り、モロマンガに到着。

同じターミナルにあるアンダシベ方面に向かうタクシーブルース(ミニバス)に乗り換えました。

マダガスカルの田園風景
マダガスカルの田園風景

このタクシーブルース(ミニバス)はさらに東のブフォロナ(Beforona)へ向かうものだったため、

Restaurant Sitraka Andasibeというレストランの前で降りました。

レストランからミチンジュ公園までの道沿いにホテルやレストランが数軒あります。


適当な格安ホテルがあったのでチェックインし、早速ミチンジュ公園へ。

道中に他の森もあり、各公園全て料金表が掲げられていましたが、ミチンジュ公園が一番安かったです。

また、ナイトツアーを受け付けていたのはミチンジュ公園のみでした

公園に到着した際、若い青年ガイドに話しかけられ、良い人そうだったのでそのまま彼にお願いしました。

ナイトツアーまで時間があったので周辺を散策。

首都アンタナナリボから日帰りで来れる場所ということもあって欧米人の姿もちらほらあり、

観光客向けのちょっとしたインドリ情報館やお土産屋もありました。

ただしATMはどこにもないようです。

ミチンジュ公園の支払いは現金のみでカード支払いも出来なかったため、

事前にお金を引き出すことを忘れないように注意してください。

一番近いATMに行くためには、モロマンガまで戻る必要があるとのことです。

カメレオンの聖地マダガスカル

夜18時に再び公園前で青年ガイドと合流。

お金を渡し懐中電灯を受け取りナイトツアー開始です!

この公園には世界最小種のヒメカメレオンを含む5種類以上のカメレオンが生息しているということで、

「5種は見せられるようベストを尽くすよ!」と青年ガイドは言ってくれました。

真っ暗闇を懐中電灯の明かりのみで散策し、

まず出会えたのは緑色の小さなカメレオン

マダガスカルのカメレオン-2
鮮やかな緑のカメレオン

鮮やかなカメレオンは、葉っぱと完全に同化していました。

その後も、ツノが特徴的なカメレオン2種を見つけてくれました。

マダガスカルのカメレオン-3
かっこいいツノの持ち主
マダガスカルのカメレオン-6
大型のツノ系カメレオン

世界最小種のヒメカメレオン

変幻自在の忍者を見つけるため、葉の裏を丁寧に確かめながら進みます。

そしてついに、青年ガイドがヒメカメレオンを発見しました!

マダガスカルのカメレオン-5
世界最小種のカメレオン

とても小さい!

全長は約5cm、尻尾を含んでも500円玉2枚並べたくらいの大きさです。

マダガスカル北部のノシ・ハラ島にて2012年に3cmのミクロヒメカメレオンが発見されてますので、

これでもまだ大きい種ですが、予想以上の小ささに驚きました。

マダガスカルのヒメカメレオン
マダガスカルのヒメカメレオン

ヒメカメレオンを見つけたので残すカメレオンもあと1種。

ナイトツアーも終盤に差し掛かったタイミングで木の上を見上げてみると、

マダガスカルのカメレオン-7
木の上で眠るパンサーカメレオン

おやすみ中のパンサーカメレオンを発見!

カメレオン以外には、夜行性ですばしっこい原猿類やネズミ、カエル類も出会えました。

まとめ

ひそかに暮らすカメレオンを発見できたのは、青年ガイドのおかげでしかありません。

僕も生き物を見つけるのは得意な方と自負しておりますが、彼には全く敵いませんでした。

探し出す能力が長けていただけではなく、ホスピタリティも素晴らしかったです。

道中は動物や森のことを詳しく案内して、帰りは暗いからとわざわざ宿の前まで送ってくれました。

豊かな生態系を守りつつも、多くの人にこの美しい森をもっと知ってほしいとも言っていました。

大満足のナイトツアーの翌日はインドリを探しに再びミチンジュ公園の森へ!

もちろん青年ガイドにお願いしました。

後編に続く

マダガスカル固有種のインドリ-2

【後編】マダガスカル/ミチンジュ公園~祖先の化身インドリに会いにアンダシベの森へ~

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