【名称】ミチンジュ公園(Parc Mitsinjo)
【おすすめ度】★★★★★5
【見れた動物】インドリなど。
【ポイント】この地域の森のみに生息するインドリを観察するツアー。黒と白の美しいコントラストが特徴的なインドリはキツネザル類最大種であり祖先の化身とも言われている。インドリコールという独特な歌声で意思疎通をする唯一のキツネザル。
【料金】35,000Ar≒1,021円(ガイド付)
【アクセス】首都アンタナナリボ(Antananarivo)のGare routière de l’estターミナルからモロマンガ(Moramanga)までタクシーブルースで3時間、アンダシベ(Andasibe)行きバスに乗り換え1時間。
【公式サイト】https://associationmitsinjo.wordpress.com/
※2019年9月
白と黒の毛が美しいインドリ。
ワオキツネザルと同じキツネザルの最大種であり、
現地ではその神聖な姿から「祖先の化身」「死者の魂が宿る不死身で神聖な動物」と呼ばれ、
伝統的に守られている原猿類(レミュール)です。
聞き馴染みの無い名前かと思いますが、それもそのはず。
マダガスカル東部の限られた場所にのみ生息しており、
飼育が難しく成功した事例がないため、世界中のどこの動物園にもいません。
首都アンタナナリボ郊外にあるレミュールパークでさえ飼育しておらず、
ここでしか会えない貴重な動物です。
インドリを探すため、カメレオンナイトツアーの次の日に再びミチンジュ公園を訪れました。
インドリの棲むミチンジュ公園
朝7:30に公園前にて、カメレオンナイトツアーでお世話になった青年ガイドと再度合流しました。
かなり早い集合でしたがインドリコールと呼ばれる独特な鳴き声を聞くため、この時間に出発しました。
前日のナイトツアーは真っ暗で何もわかりませんでしたが、手付かずの自然が残る森には独特な雰囲気が漂っています。
ナイトツアーの時同様に彼は色々と説明してくれます。
しばらく歩くと、他のガイドからインドリを発見したという連絡が青年ガイドに入りました。
道のようで道じゃない道を向かってみると、高い木の上にインドリの姿がありました。
白と黒のモフモフな毛が特徴的です!
またキツネザル類は長い尻尾でバランスをとり移動やジャンプする種ですが、
インドリの尻尾は5cm程と短いことも特徴です。
基本的には高い木の上で過ごし、草や果実を食べ暮らしています。
インドリはかつての現地語で「あれ見て!」という意味であり、
フランス人がこの地を訪れた際、現地の人に「あれ見て!」と言われたのを
このキツネザルの名前と勘違いしたため、インドリという名がそのまま定着したと言われています。
独特なインドリコール
青年ガイドと他のインドリを探しに行く道中、聞いたことない音が聞こえてきました。
インドリコールと呼ばれる独特な歌です。
静かで神聖な雰囲気が漂っていた森が、華やかな舞台に激変しました!
大きく力強い歌声です!
仲間との意思疎通や求愛のため、ほぼ毎朝決まった時間に発するそうで、
数キロ先まで届くとされています。
数キロ先まで届くとされる金切り音に近い鳴き声は、しばらく頭の中の奥底に残り続けました。
※2022年3月追記
インドリコールは人間以外の哺乳類で初めて「リズムパターン」がある歌声であるという研究結果が発表されました。
インドリに接近
歌うことにを終えたインドリ達が木の上から降りてきました。
地元民によって守られているため、人間にも慣れているようです。
好奇心が旺盛で、ガイドから与えられた葉っぱも食べていました。
白と黒のコントラスト、くりくりな目、ふさふさの耳、長い指など、
見れば見るほど興味深い見た目をしています!
個人的にはパンダよりも可愛いと思いました。
あまり近くにいるとストレスを与えてしまうので、程々に退散しました。
その後はトカゲやカエルを観察し、入口に戻ってきました。
他の原猿類やカメレオンにも会えることがあるそうですが、残念ながら見ることはできませんでした。
まとめ
このミチンジュ公園のあるエリアでしか出会うことのできないインドリを間近に観察することができ、
耳に残るインドリコールを聞けた経験は一生忘れることはないでしょう。
ナイトツアー、インドリツアーとアテンドしてくれた青年ガイドにはとても感謝しています。
あまりにも情報が無くチップの相場はわかりませんでしたが、
本当に素晴らしいガイドだったため、ツアー代以上の金額を渡しました。
色々と見つけてくれるだけではなく、常に気を使ってくれ、そして遅刻もしない最高のガイドでした。
青年ガイドとがっしり握手をし、首都アンタナナリボへ戻りました。
カメレオンの楽園であり祖先の化身インドリが住むミチンジョ公園。
アンタナナリボから日帰りでも行ける距離ではありますが、
是非とも1泊2日で訪れ、ナイトツアー&早朝のインドリツアーに参加してみてください。
もう一度行きたい場所、自信を持っておすすめできる場所の一つです。