【名称】ナイロビ国立公園(Nairobi National Park)
【おすすめ度】★★★★★5
【見れた動物】ライオン、シロサイ、ハーテビースト、ジャッカル、ヘビクイワシなど。
【ポイント】ケニアの首都ナイロビ中心部からすぐにある世界一アクセスの良い国立公園のひとつ。都会と自然が共存する不思議な雰囲気が感じられる。サイの遭遇率が非常に高い。
【料金】330$≒6,996円※ナイロビ発の半日ツアー(ガイド、車)、入場料43$別
【アクセス】首都ナイロビ中心部から車で約20分。
【公式サイト】https://www.nairobinationalparkkenya.com/
※2024年8月
サバンナゾウの大群に出会えたアンボセリ国立公園を後にし、またナイロビに戻ってきました。
何回も往来している町でも、無事にチェックインできるとホッとします。
実は今回のケニア旅中、ケニア各地で政府に対するデモが頻発しており、中には死者が出るほど大規模なものも。
SNSや知人を通じてデモ情報を仕入れることができたため、どの日にナイロビを離れるか、どの日にナイロビへ戻ってくるか、慎重に計画を練りました。
そんな難しかったケニア旅もいよいよラストを迎えます。
ナイロビ国立公園へとやってきました。
ナイロビ国立公園とは
アフリカ屈指の大都市であるケニアの首都ナイロビ。
高層ビルが立ち並び、おしゃれなショッピングモールやカフェが点在しています。
その発展ぶりは、食文化を除けば日本とほとんど遜色のない生活が送れるほどです。
20世紀初め、ナイロビでは急速に都市化が進んでおり、土地開発や狩猟により野生動物の減少が深刻な問題となっていました。
この状況を受け都市化と自然保護の両立を目指して、1946年にケニア初の国立公園となるナイロビ国立公園が設立されました。
ケニアの野生動物保護活動のパイオニアであり、また今日ではケニア重要な産業となっているサファリの礎を築いた存在です。
現在でも保護活動や教育の中心地であり、Kenya Wildlife Service (KWS)の本部があるほか、動物孤児院やシェルドリック動物孤児院が国立公園内にあります。
約117㎢の公園は、南側の一部を除きフェンスで囲まれています。
大都会と共存する上ではやむを得ないことであり、純粋な大自然とは言い難いですが、動物たちがのびのび暮らすのには十分な大きさです。
キリン、シマウマ、ライオン、ヒョウ、チーター、バッファロー、クロサイなど多種多様な動物が生息する東アフリカならではの豊かな生態系が広がっています。
尚、行動圏がとてつもなく大きいサバンナゾウは、ナイロビ国立公園にはいないのでご注意ください。
ナイロビ国立公園については、アフリカのコミュニティを作る人!こと横山(凡)さんの記事にとても詳しく書かれています。
動物レア度リストもありますので、ぜひご参考ください!
ナイロビ滞在中には凡さん運営のシェアハウス「Jenga House」にもお世話になりました。
ありがとうございました!
ナイロビ国立公園の予約方法
アクセスしやすいこともあり、度々紹介しているVeltraやViator、Safari Bookingsにはたくさんのツアーがあります。
そんな中僕は、かなり特殊な方法を選んでしまいました。
全くおすすめできない方法ですが、一応紹介します。
当初、ナイロビ国立公園のサファリには行かない予定でした。
都会の中の国立公園ということで中途半端さを感じており、あまり興味が湧かなかったからです。
また、空港からとてつもなく近いため、今回の滞在中ではなくていいと思ったからです。
しかしそれでもナイロビ国立公園のサファリに行くことを決めた理由は、シェルドリック動物孤児院の入園チケットを予約していたからです。
この孤児院に入るためには、入園料とは別にナイロビ国立公園の入園料43$の支払いが義務付けられていました。
そしてこのナイロビ国立公園の入園料は、サファリをする際に支払う入園料と全く同じであり、同日に限り双方に有効でした。
円安もあり、安くはない43$をどうせ支払うのならと、ナイロビ国立公園のサファリも決めました。
様々なサイトを見たところ、Viatorにて44$の半日ツアー(ガイド&サファリカー付、ナイロビ国立公園入園料別)を見つけました。
当時最安のものです。
似たようなツアーに参加した人に聞いてみると、入園料はゲートに入る際にガイドが集めてまとめて払うようでした。
Viator経由で予約後、担当者に「シェルドリック動物孤児院に行くために、すでにナイロビ国立公園の入園料は支払っている。」と伝えると、「シェルドリック動物孤児院の見学後、敷地からは絶対出ないように。」という指示がありました。
一度でもナイロビ国立公園の敷地から出てしまうと、無効になってしまうとのことでした。
都市風景とキリン
シェルドリック動物孤児院にてゾウやサイの動物保護の実態を学んだ後、他の観光客がぞろぞろと帰る中、事情を伝えると孤児院内のベンチで待たせてもらうことができました。
わざわざツアー会社にも電話し、迎えの場所も調整してくれました。ありがたいです。
軽食をつまんでいると、おおむね時間どおりにサファリカーが迎えにきました。
格安ツアーなので、こちらでもハイエースタイプでした。
通常だと北側のメインゲートからサファリスタートとなるそうですが、僕らは西側のシェルドリック動物孤児院からそのまま裏口を通って国立公園内に入りました。
インパラに手を振り、人工物を背に車を走らせるとキリンの姿が!
何度見ても迫力があります。
そしてまだ序盤だったこともあり、ナイロビ国立公園らしい写真を撮ることができました。
ナイロビ国立公園の大きな特徴は、この写真の通り都会を背に生きる野生動物が見れること。
大自然とも言い切れず、かといって動物園とも違う、そんな独特な雰囲気に、不思議な感情を覚えました。
このユニークな光景も、この公園が人気を得ている大きな理由のひとつです。
正直なところ、この理由もあって、あまりナイロビ国立公園に行きたいと思っていませんでした。
ただ来てみてわかったのですが、人工物と動物が一緒に見れる場所は国立公園のごく一部だということ。
ネット検索をするとビル群のすぐ隣に動物がいるかのような写真が数多く出てくるため(写真の撮り方や加工もわざとそうしているようにも思えました。)、どこを周ってもその光景が見れてしまうと勘違いしてました。
公園内を進むにつれて人工物が視界から消え、本格的な自然が現れます。
アフリカ屈指の大都市にいることを忘れてしまうほど、穏やかな光景が広がっていました。
また、茂みやアカシ光景アの密集地帯、川、ゴツゴツとした岩場など、環境の多様さもあり、都会近くにまだこんなにも自然が残っていることに驚きました。
動物運にも恵まれ、次から次へと個性豊かな野生動物が登場してくれました。
シロサイとヘビクイワシ
ナイロビ国立公園はサイとの遭遇率が非常に高いことでも知られています。
他の国立公園と連携し、保護や再繁殖の地となっているからです。
BIG5の1種であるサイとの出会いは、僕の動物旅の中でも、後にも先にもナミビアのエトーシャ国立公園のクロサイのみ。
とてもレアな動物なので、このチャンスを逃すまいと、他の動物そっちのけでサイを探し出そうとしてました。
注意深くあたりを見渡していると、岩のようで岩ではなさそうな何かを見つけました。
一度は通り過ぎたのですが、同じ車に乗っていた外国人も「何か不思議なのがいた。」と言っており、二人で戻ってみたいとガイドに伝えました。
来た道を遡ると、、
シロサイを発見!
口が平べったいシロサイとは初めての出会い。
念願の瞬間でした。
重厚なボディと立派な角は、いつ何度見てもかっこいい。
童心や男心をくすぐる存在です。
もう一つ嬉しかった出会いが、ヘビクイワシとの遭遇。
優雅に歩いている姿をたまたま見つけました。
蛇を食すことから日本語ではヘビクイワシと言われているため、てっきり英語では「Snake eater eagle」かと思っていましたが、全く違いました。
英語では secretary(秘書)birdと言います。
その歩き方が秘書のようなことが由来とのこと。
シロサイは「White Rhino」、クモザルは「spider monkey」と、日英で動物の名前が同じように付けられているものかと思っていたので、とても興味深い学びとなりました。
当初は訪問の予定もなく、あまり期待していなかったのですが、見応え抜群でとても素敵な国立公園でした。
アンボセリ国立公園よりも動物の種類数は見れましたし、本当に行って良かったです。
何よりもアクセス面は本当によく、日本から最もアクセスしやすいアフリカのサファリスポットと言えます。
以下のように4日間の超弾丸旅行でサファリを体験することができます。
仕事でケニアに来ており時間の無い中でもサファリをしたい方、他の国立公園でライオンやサイが見れなかったなど心残りがある方に特におすすめです!